開発国への援助

開発国への援助

真言密教の流れをくむ真如苑は、開発国への支援を行っています。「ひとりひとりの生命を大切にしたい」という思いのもとで行っているようです。
世界の各地では、紛争や戦争が起こっていたり、経済的に困窮している地域もあります。そうした地域に住む人々を救いたいという思いから真如苑は支援を行っているようです。
紛争地域等では外部から足を踏み入れ支援を行うというのは、トラブルに巻き込まれてしまう可能性もあり、危険なものだといわれています。
そこで真如苑は、専門家とともに考え、必要な支援を必要とされるときに、しかるべき知識を持った組織と話し合いを行い、支援活動を行っているようです。
また、貧困地域の中でも、特に支援の届かない地域にも足を運んでおり、さまざまな支援を行っているようです。

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福祉への貢献

多くの人が望んでいる幸せな生活には社会的な援助は不可欠といえます。私たちはひとりで生きていくことは難しいもの。誰しもがなんらかの形で社会的援助を受けているのではないでしょうか。その社会的援助が保障されるための活動を真如苑は行っているのです。
また、福祉という観点から真如苑ではボランティア活動を行っているようです。ボランティア活動にはいろいろなものがあるのですが、信者や職員がボランティアを行うということだけでなく、ボランティアのための組織を作ったり、また、福祉活動を行うさまざまな団体に対して支援を行っていたりと、その関わり方はさまざまのようです。

真如苑という団体

このような福祉や社会貢献を行う真如苑は1936年に生まれた教団となります。70年を超える歴史のある教団で、京都にある醍醐寺で修行を修めた伊藤真乗という僧侶が開いたものです。現在は、伊藤真乗の娘である伊藤真聰が継主として、教団を率いています。
真言密教を基本としているのですが、密教の教え自体は出家して正しく学ばなければその意味の理解は難しいようです。しかし、その教えを僧侶だけでなく、より多くの人が仏の教えを正しく修行することができるようにとの思いから設立したようです。
中心となっている経典は「大般涅槃経」を中心としているようです。
そもそも「真如」というのは、いろいろな意味を持つ仏教用語なのですが、今を生きるひとりひとりが、仏の教えを学びながら、生き方の中に幸せを見いだしていけるようにといった願いが込められているといわれています。
現在は、国内だけでなく、20か国で100を超える寺院があるようです。国内では90万人の信徒が活動を行っており、海外の信徒を加えると、100万人を超えているようです。

出家をしない真言密教

密教の真理は出家でなくても修得できる

本来、密教の心理は出家して修行することで得られるものとなっていたのですが、在家で修行を行い心理を修得することで世に広めたのが、伊藤真乗を開祖とする真如苑だそうです。
出家をしなければ悟りを開くことができないとなると、どうしても敷居が高くなってしまうでしょう。
真如苑には世界各地で100万人ほどの信者がいるようですが、出家を必要としないということが、信者を増やすことにつながっているのかもしれません。開祖である伊藤真乗がより多くの人が修行できる道を模索した結果、出家をせずに修行をすることができる在家仏教というかたちになったようです。

真如苑の3つの特徴

真如苑の教義は接心、法流、大般涅槃経の3つが特徴となっています。
接心は、日常に生かすということで、自分と向き合う修行となっているようです。ありのままの自分を知ることで、自分を磨くためのヒントを得るというものだそうです。そのヒントを日常に生かすことが教えの基本となっています。これは、古くから仏教のなかでは大切なこととなっているようです。
法流は、僧侶の始めた教団ということで、開祖である伊藤真乗は、京都にある真言宗の醍醐寺で仏教の伝統の法である法流を修めて教団を開いています。時を超えて受け継がれてきた仏教の伝統儀礼に重きを置くというのは、最近の新興宗教のなかでは、珍しい部類に入るようです。
大般涅槃経は、涅槃の教えということで、大乗仏教で読まれる大般涅槃経を教団の中心の経典としています。大般涅槃経は学理的の読まれることは多いのですが、中心の経典とされるのは歴史的にもあまりないようです。真如苑では、大般涅槃経を中心として、最後の説法を説くお釈迦様の姿を謹刻して本尊としているようです。

真如苑の始まり

開祖である伊藤真乗はもともと航空エンジニアであり、僧侶ではなかったようです。1936年に妻とともに仏の道に入る決意をし、醍醐寺で得度を受けて修行を始めたようです。
仏の道に入ることを決めた経緯としては、立川飛行機製作所の技術部門で働いていた頃に仲間の相談にのっていたようです。その相談が評判を呼び、多くの相談者が集まってくるようになったそうです。これは、夫妻の人柄もそうですし、家伝の易学も影響していたようです。
より多くの人の役に立ちたいという思いが日増しに強くなっていく中、縁があり、運慶作と言われる不動明王を迎えることになります。その結果として、1936年に宗教家となる覚悟を固めたようです。
実際に伊藤真乗が教えを広め始めたのはこれよりも後で1953年ことになるのですが、醍醐寺で得度を受けたタイミングを始まりとしているようです。開祖である伊藤真乗は1989年に亡くなっており、現在は娘である伊藤真聰が継主として後を継いでいます。

東京都立川市にある仏教

1936年に設立

東京都立川市で1936年2月8日に真如苑という仏教教団が誕生しています。開祖は伊藤真乗という人で、もともとは航空エンジニアの仕事をしていた人だそうです。仏門に入ったきっかけとなるのが、職場で同僚の相談相手になっていたところ、それが評判となり、多くの人が相談に訪れるようになったそうです。
多くの人の相談相手になっているうちに、多くの人の役に立ちたいと思うようになり、30歳を前にして宗教の道を選んだそうです。
両親ともに信仰心が厚いということもあり、その影響もあったのではないでしょうか。また、易学にも通じていたことが、多くの人の相談にも生かされたのかもしれません。1936年2月8日は伊藤真乗が夫婦で宗教家となった日であり、実際に真如苑が誕生したのはのちのことなのですが、この日を設立日としているようです。

出家を必要としない在家での修行

真如苑の特徴のひとつが出家を必要としないという点でしょう。いろいろな新興宗教の教団がありますが、そのほとんどが出家して修行をするものがほとんどのようです。有名人が出家となるとテレビなどでも話題になったりしています。その出家を必要としないため、誰でも入信しやすいといえるのかもしれません。
普通に社会生活を送っている在家の信者であっても、仏を求める心に関しては、出家の信者と同じではないかと考え、在家での仏道を模索した結果、在家でも同様に修行が可能な教団である真如苑を設立したといいます。
出家を必要としない修行というのは、ある意味で仏教界における革新的な方法なのではないでしょうか。結果として、現在では100万人近い信徒を抱える教団となっているようです。

さまざまな社会貢献

いろいろな社会貢献活動を行っているというのも、真如苑の特徴のひとつに挙げることができるでしょう。
身近なところでは、公共の場所での清掃活動です。全国の約5800カ所で行われているので、目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。また災害時にはボランティアとして支援も行ったりしているようです。ボランティア活動を行うため、真如苑救援ボランティアSeRVを設立して活動を行っているようです。近年、各地での大雨による災害時にもボランティアとして被災者の支援を行っているそうです。
国外への活動としては、開発国への援助も行っています。これは、世界各地の紛争が起こっている地域や、貧困に苦しむ地域に支援を行っているそうです。専門家や必要とする組織とともに協議を行い、支援を展開しているようです。実際に現地にも行って専門家とともに必要な支援を検証したりしているようです。

在家で仏道を歩む

3つの歩みを修行とした真如苑

多くの新興宗教の教団が出家して修行を行うなかで、在家でも出家と同様とされる真如苑という仏教教団があります。ここでは、3つの歩みという修行を行い、一般的な社会生活を送っている在家信者でも仏道を歩むことができるようにしたものだそうです。
真如苑は伊藤真乗が開祖で、1936年に設立されています。実際は伊藤真乗が仏門に入った日であり、教団ができるのはまだ後のことなのですが、開祖が仏門に入った日を設立日としているようです。
本来、密教における修行は出家しなければ心理を得ることはできないとされているのですが、在家でも可能ということは、仏教の世界においては、革新的なことといえるのかもしれません。在家でも同様に修行が可能となったことで、教団を設立したということなのかもしれません。

3つの歩みとは

お歓喜、お救け、ご奉仕というのが3つの歩みといわれています。
お歓喜は感謝の気持ちをもって、できる範囲でお布施をするということのようです。人はどうしてもお金には執着を持ちやすいということもあり、その執着を離れるというところに意味があり、そうすることでいつか自分にその徳がかえってくるという考え方のようです。
お救けというのは、真如の教えを伝えていくことのようです。簡単に言えば、伝道ということになるようです。教えを伝えた人に対して、安心や喜びを感じてもらうということが目標ということになっています。
ご奉仕はその言葉の通り、いろいろな奉仕活動を行うというものです。早朝奉仕と呼ばれるものでは、全国の5800もの駅前や公園といった箇所で清掃を行っているようです。掃除という行為をすることで、同時に自分の心もきれいにするといった意味があるようです。
ご奉仕に関して、真如苑では積極的にボランティア活動も行っているそうです。国内の被災地へのボランティア活動だけでなく、海外では紛争地域や貧困国に対してもさまざまな援助を行っているようです。
真如苑救援ボランティアSeRVを設立しており、災害時には出動を行うだけでなく、市町村との災害協定も結んでおり、いざという場合には、施設の提供を行う準備をしているそうです。

3つの歩み以外の修行

真如苑の修行は3つの歩みが中心となりますが、それ以外に朝夕のおつとめ、法要参座、接心修行があるようです。
朝夕のおつとめでは、朝・夕に読経を行うそうです。法要参座は、年間のさまざまな法要で、みんなでお経を誦えるというもののようです。
接心修行では、寺院で修行を重ねた指導者からアドバイスを受け、自分の心を見つめなおすという修行を行うそうです。このアドバイスを受けることで、自分と向き合い、これからの生き方を見つめなおすきっかけにするようです。
真如苑で中心となっているのは、涅槃の教えであり、大般涅槃経をもとにして、伊藤真乗によってさまざまな修行が考えられているそうです。

逆風の中で信徒を増やす仏教教団

時代に合った教えが多くの人の心に共感される

現在の日本は、新興宗教にとっては逆風の時代となっているようで、多くの教団がその信徒の数を減らしているそうです。全体的に言えば、縮小の傾向が見られるようです。その中で信徒を増やしている教団に真如苑という教団があるようです。
その特徴となるのは、厳しい修行や生活のしばりがない点でしょう。さらに、政治に関しての関心もそれほど高くないということが挙げられるようです。一般的に、新興宗教の場合、厳しい修行や生活においての制限があり、在家の信者の場合、修行もままならないといったことがあるようです。仕事や生活において何かと忙しい現代では、なかなか時代にマッチした教団というのがなく、その点で時代に合った教団ということが言えるのかもしれません。

真如苑のなりたち

真如苑は、伊藤真乗が設立した教団で1936年設立となっているので、他の新興宗教とそれほど違いはないと言えるでしょう。伊藤真乗は仏門に入る前は、航空エンジニアをしており、その点ではあまり宗教とは関係がなさそうです。しかし、当時は職場の仲間たちの相談にのることが多かったようです。これは、家庭環境的に易学に通じていたということも影響がありそうです。
もともと職場の人から相談を受けることが多かったのですが、それが評判となり、多くの人が伊藤真乗のもとに相談に訪れるようになったようです。この多くの人を救いたいという思いから、30歳を前にして夫婦で仏門に入ることを決心し、真言宗醍醐派総本山である醍醐寺に出家して得度を得ることとなったそうです。その後は出家者として修行を重ねていたのですが、戦後に宗教法人法が改正されたことを機に独立して教団を設立したようです。

在家信者と出家信者

一般的には、出家信者と在家信者では大きく修行の方法も異なり、出家することが基本となるようですが、真如苑ではそのかたちは少し異なり、出家在家に関係なく誰でも修行ができるようです。これは、真如苑ならではの、他の教団とは異なる修行の方法とのことです。
真言密教では、出家して修業しなければ真理にたどり着くのは難しいといわれていますが、新たな修行の在り方を見いだし、在家出家に関係なく修行ができるのは、ある意味仏教会においての革命ともいえるのかもしれません。
設立から現在まで、この考え方は変わらず、3つの歩みという修行方法で、在家信者が日常生活の中でも修行ができるようにしたものだそうです。これはお歓喜、お救け、ご奉仕の3つで、これが基本となり、それ以外に朝夕のおつとめ、法要参座、接心修行といった修行があるようです。